第199回腐食防食シンポジウム

主題:リスクベースマネージメント(RBM)の展開

趣旨

日本は成熟化とともに停滞が始まり,今日に至っている.一方,この20~30年余の間に産業資本,社会資本の損傷事例が顕在化して,特に21世紀に入り産業事故が増大した.その原因の1つとしてメンテナンスの弱体化が挙げられ,日本学術振興会(JSPS)は「化学プラントのリスクベース保全技術に関する先導的研究開発委員会(2004~)」を経て「リスクベース設備管理第180委員会(2007~2022)」を設立し,のべ3期15年にわたって,もともと石油精製を母体として発展してきたリスクベースメンテナンス(RBM)を社会インフラなどの各種産業へのRBMの適用(メンテナンスからリスクに基づくマネージメント)を根付かせるための諸課題の提案・解決にあたってきた.それらの成果の一部は「リスクベースメンテナンス入門-RBM-(養賢堂, 2017)」に纏められ,第84回技術セミナー「リスクベースメンテナンス入門-RBM-」が開催(2021)されたほか,第2弾「リスクベースマネージメントにおける影響度評価(養賢堂, 2020)」に纏められている.その後は活動の場を腐食防食学会のリスクベースマネージメント分科会に移した.さらに,デジタルトランスフォーメーション(DX)の活用に向かっている. 本シンポジウムにおいては,これまでの活動の中から,損傷可能性評価,分野別導入技術・損傷係数検討,および,被害・影響度評価の各分野の展開を紹介する. RBMの適用に関して平易に解説を行うので,RBMについて詳しく知りたい方,RBMの導入を検討している方々など,多数の参加をお待ちしています.

主催

 (公社) 腐食防食学会

日 時 2024年6月27日(木)10:00~16:50
場 所 全水道会館 5階中会議室(文京区本郷1-4-1)
およびオンラインによるハイブリッド形式
交 通 JR総武線 水道橋駅東口より徒歩2分,都営三田線 水道橋駅A1出口より徒歩1分
参 加 費(税込) 正会員・特別(法人)会員・協賛団体会員 14,300円,学生会員 6,600円,会員外 25,300円
参加申込締切り 2024年6月21日(金)
定 員 60名 (対面)

協賛団体(依頼中)

 (特非) 安全工学会,(公社) 化学工学会,(一社) 火力原子力発電技術協会,(一社) 軽金属学会,(一社) 鋼管杭・鋼矢板技術協会,(一社)色材協会,(一社) 資源・素材学会,ステンレス協会,(公社)精密工学会,(公社) 石油学会,(公社) 電気化学会,(公社) 土木学会,(公社) 日本化学会,(一社) 日本ガス協会,(一社) 日本機械学会,(公社) 日本金属学会,(一社) 日本原子力学会,(一社) 日本建築学会,(一社) 日本高圧力技術協会,(公社) 日本工学会,(一社) 日本鋼構造協会,(公社) 日本材料学会,(一社)日本伸銅協会,(公社) 日本水道協会,(公社) 日本セラミックス協会,(一社) 日本チタン協会,(一社) 日本鉄鋼協会,(一社) 日本非破壊検査協会,(公社) 日本プラントメンテナンス協会,(一社) 日本防錆技術協会,(一社) 日本溶接協会,(一社) 表面技術協会,(一社) 溶接学会

申込方法

 参加申込書に必要事項をご記載の上,FAX・メール・郵送のいずれかでお申し込みください.なお,お申し込みいただいて1週間経過しても事務局から連絡がない場合はご連絡ください.
※資料はPDFでの配布となります.ダウンロードについては追って参加申込者にご連絡いたします.

申込先 〒113-0033 文京区本郷2-13-10
(公社)腐食防食学会
Tel.03-3815-1161, Fax.03-3815-1291
E-mail: ysm.hng-113-0033@jcorr.or.jp

参加申込用紙はこちら

プログラム

10:00~10:10 本シンポジウムの趣旨
株式会社IHI 中山 元
10:10~11:10 1. 損傷可能性評価(その1)
Taの水素脆化, 多管式熱交換器の腐食・SCC,保温材下腐食
中原材料技術研究所 中原正大
11:20~12:00 2. 損傷可能性評価(その2)
フッ酸を中心とした無機酸の腐食性
ダイキン工業株式会社 平山隆一
12:00~13:00 (休 憩)
13:00~13:40 3. 損傷可能性評価(その3)
大気腐食, SCC, MICなどの損傷が貫通・漏洩に至る可能性
株式会社IHI 中山 元
13:50~14:30 4. 分野別導入技術・損傷係数検討
異分野へのRBM導入技術およびDX時代のためのリスク評価手法
群馬大学 岩崎 篤
14:50~15:30 5. 被害・影響度評価(その1)
外因性ハザードに起因する産業設備のリスクについて
―自然災害とパンデミック―
大阪大学 石丸 裕
15:40~16:20 6. 被害・影響度評価(その2)
石油化学分野におけるインフラ設備のリスクアセスメント
大阪大学 倉敷哲生
16:20~16:40 7. 総合討論

パネリスト検討中
16:40~16:45 閉会にあたって